女性に優しく工場カイゼン 自動車業界、人手不足に危機感

2016/02/16
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女性に優しく工場カイゼン 自動車業界、人手不足に危機感
アイシン、冷え対策 日産は軽い機材


日経新聞

 自動車業界で女性が働きやすい工場づくりが広がってきた。妊婦でも座って作業できるようにしたり工具の素材を軽くしたりする工夫をしている。大型投資で自動化するよりも「カイゼン活動」の延長線上での対応が目立つ。少子高齢化で労働力が減少するなか、人材を多様化しないと国内生産を維持できないという危機感が背景にある。女性の社会進出がモノ作りの現場でも進みそうだ。
 トヨタ自動車グループのアイシン精機。変速機などの部品を作る西尾ダイカスト工場(愛知県西尾市)に設けた「女性が働きやすいモデルライン」では、通常より一回り小さくて軽い手押し車を女性が押しながら作業道具を運んでいる。外部との出入り口には体が冷えにくいよう、他には見られない風よけのためのカーテンを取り付けた。
 重たい金型の補修も女性が手掛ける。金型は1~3トンの重さがあり、補修のために手動で回転させる工程は女性には負担が大きかった。ここではモーターを取り付け自動で回転するよう変えた。

■棚がスライド
 自動車の排気管を生産する部品大手、三五(愛知県みよし市)。女性たちが操るのが排気管部品を加工する棒状の工具だ。通常は約5キログラムあり、女性には重すぎるが、中を空洞にする工夫で重さを約3分の1にした。
 約1500人の現場作業員中、女性は約50人。同社はこれからも女性を増やしたい考えだが、妊娠するとやめてしまったり、事務系に移ってしまったりしていた。働き続けたいという多くの女性の声もあり、妊婦や産後の女性でも働きやすい生産ライン作りに乗り出した。座ったままで楽に作業ができるように、作業台の高さなどを調整。部品の入った箱も、座ったまま足のペダル操作で移動できるようにした。
 豊田自動織機は部品が入った棚が自重で作業者の手元へスライドする仕組みを導入した。これまで身長が低い女性だと、棚の高い場所に置かれた部品を取り出す際につま先立ちになることが多かったが、その必要がなくなる。これにより1台を生産するのにかかる作業時間を2秒短縮できる。

■スイッチ手元に
 日産自動車は横浜工場(横浜市)で、女性従業員にどの作業が難しいかを聞き取りし、深刻度や緊急性によって順位付けして見直している。その成果が、金属を成形する際に使うプレス機の金枠を、鉄製からアルミ製に変えたこと。軽量化することで女性が金枠を移動させる負担を軽くした。
 設備を操作するスイッチの位置を頭上から手元に下げるなどして小柄な女性でも作業しやすくした。横浜工場での改善効果を検証した上で、他の工場にも広げる。
 
欧米や中国では自動車工場で働く女性は少なくないが日本は数%程度とみられる。各社は今後女性の採用拡大を進める。女性が働きやすければ、退職後などのシニアも働きやすい。厚生労働省によると、2014年に6587万人だった労働力人口が30年には12%減の5800万人まで減る見通し。女性やシニアの労働参加が進むと、これが3%減の6362万人まで減少幅が縮むという。
 労働力の減少は自動車業界だけでなく、他の製造業にとっても大きな問題になっている。女性やシニアが働きやすい工場は、若い男性にとっても働きやすい。人手不足が広がる中、人材獲得に有利に働く可能性がある。

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