賃上げの波、非正規にも 派遣大手が3~5%要請

2016/03/07
賃上げの波、非正規にも 派遣大手が3~5%要請

日本経済新聞 

 賃上げの動きが非正規従業員にも及び始めた。人材派遣大手のテンプスタッフやパソナグループは料金を現在より3~5%引き上げる交渉を顧客企業と始めた。パートタイム労働者の時給引き上げの動きも広がっている。脱デフレを目指す政府の要請もあり、業績好調な大企業を中心に正社員のベースアップ(ベア)を含む賃上げを容認する動きが出ている。雇用形態を超えた賃金上昇につながる可能性がある。

 派遣社員やパート労働者など非正規従業員は雇用労働者の40%弱(約1900万人)を占める。正社員より消費性向が高いとされる非正規従業員の賃金が年1%上昇すると、年間で1300億円もの個人消費を押し上げるという試算もある。消費増税による消費の冷え込みを抑える効果も期待できることから、景気の先行きを探るうえで注目されている。

 正社員の賃上げは労使で交渉するが、派遣従業員の場合は派遣会社が顧客企業に請求する料金で決まる。テンプスタッフは派遣従業員の時給ベースで4月から、3~5%の上乗せを目指す。顧客に一斉に要請するのは8年ぶり。パソナグループのパソナテック(東京・千代田)も5年ぶりに3%の引き上げを求める。テンプスタッフは5万人、パソナは4万人程度の派遣従業員を抱える。

 派遣料金が引き上げられれば派遣会社は上昇分の大半を派遣従業員の時給に反映させる。派遣会社の取り分は派遣料金の5%前後。リクルートジョブズ(東京・中央)の調べによると三大都市圏(首都圏、東海、関西)の派遣従業員の平均時給(1月時点)は1521円。仮に時給が3%上がれば派遣従業員の月給は従来より約7千円増える計算になる。

 震災復興や東京五輪に向けた建設関連の事務員やスマートフォン(スマホ)の普及に伴うIT(情報技術)分野など幅広い職種で派遣社員の求人が増えている。IT技術者では10%の引き上げにも応じる例もある。1月のIT技術者の時給は1891円と前年同月比で4%上がった。「人手を確保するためには、派遣料金の引き上げもやむを得ない」(IT大手)との声も出ている。

 非正規従業員の6割強を占めるパートタイム労働者の時給も上昇。リクルートジョブズによると1月のアルバイト・パートの募集時の平均時給は三大都市圏で前年同月比0.4%増の948円。7カ月連続で前年同月実績を上回った。

 11年の東日本大震災後に飲食店や小売店の新規出店が一時減ったことで時給も下がったが、その後は景気回復期待や新規出店が増えたことで時給は上向いている。流通や外食などの労働組合が加盟するUAゼンセンでは、今回の春季労使交渉でパートなど短時間従業員について時給引き上げ額を30~45円と前年の20~40円より多く要求する。

 国税庁によると、12年の民間企業の正社員の給与平均は年468万円なのに対し、非正規労働者は同168万円と約2.8倍の開きがある。「派遣社員やパート労働者の賃金が年1%上がれば個人消費を年間で1337億円押し上げる効果がある」(第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミスト)という。


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comment (1) @ 派遣業界ニュース
人材派遣会社に事業停止命令 /大阪 | お礼 感謝

comment

: @-
非正規の給料が安過ぎますよね。もっともっと労働者の賃金が上がらないと景気は回復しないでしょう。
2016/05/06 Fri 23:54:22 URL

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