平成27年9月30日施行の改正労働者派法に関するQ&A[第3集]

2016/06/03
平成27年9月30日施行の改正労働者派法に関するQ&A[第3集]

厚労省


期間制限関係

Q1: 派遣先の事業所単位の期間制限について、事業所を分割又は統合した場合、法人が合併した場合、別法人へ譲渡した場合、それぞれ事業所単位の派遣可能期間、抵触日の考え方は如何。また、この場合、個人単位の期間制限については、どのような整理になるのか。

A1: 派遣先が事業所の統合等を行った場合の事業所単位の期間制限については、組織構成や業務内容及び指揮命令系統の変更如何にかかわらず当該派遣先の抵触日が統合先等に引き継がれることになる。複数の事業所間で統合等を実施した場合で、それぞれ抵触日が異なる場合は、その中で最も早い抵触日で統一する(統合等の日を新たな起算日とする期間制限は、発生しない。)。
場合によっては、統合等を行った日に期間制限違反となる場合も発生しうるので留意すること(※)
※ 例えば、意見聴取手続を行わないまま事業所単位の期間制限の抵触日を迎えた事業所が抵触日以降3か月以内に統合等を行った場合において、統合等の後の事業所が引き続き有期雇用派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けると期間制限違反となる。
また、個人単位の期間制限については、組織構成、業務内容及び指揮命令系統により組織単位の変更の有無を判断するものであり、いずれも変更がない場合は、統合等の前の抵触日が引き継がれる。そのほか、統合等によりこれらの要素のいずれかが変更された場合でも、実質的に組織単位に変更はないとみなすべき場合は、統合等の前の抵触日が引き継がれる。

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Q2: 派遣先の事業所単位の期間制限について、「事業所」とは雇用保険の適用事業所に関する考え方と基本的に同一であるというが、労働保険の継続事業の一括手続をしている場合、本社などの指定事業に一括される支店や営業所の扱い如何。【関連:Q&A[第2集]Q6、Q7、Q8】

A2: 継続事業一括の申請を行い、支店や営業所ごとの複数の保険関係を本社などの1つの事業でまとめて処理することとしても雇用保険の適用事業所単位に変更があるわけではないので、原則どおり、支店や営業所ごとに雇用保険の適用事業所単位で判断することとなる。

雇用安定措置関係

Q3: 派遣労働者が同一の組織単位の業務に継続して1年以上または3年間就業する見込みがあり、雇用安定措置の対象となるか否かを判断するに当たって、同一の派遣先の組織単位での就業ではあるが、派遣元が異なる場合、就業期間は通算されるのか。
<例>派遣労働者Rが、派遣元A社に雇用されて派遣先X社のY課で1年間就業した後、継続して(派遣開始までの間に3か月を超えない期間を空けずに)派遣元B社に雇用されて偶然同じ派遣先X社のY課で2年間就業した場合。

A3: 労働者派遣法第30条第1項において、「派遣先の事業所その他派遣就業の場所における同一の組織単位の業務について継続して1年以上の期間当該労働者派遣に係る労働に従事する見込みがあるもの」とあるため、派遣元が異なったとしても、派遣先の同一の組織単位における就業の日と次回の就業の日との間の期間が3か月を超えないときは、労働者派遣が継続していることとなり、就業期間を通算することとなる。
例については、派遣元A社は、派遣労働者Rが派遣先X社のY課で1年間就業見込みとなった時点で、同法第30条第1項により雇用安定措置を講じる努力義務が課される。その後、派遣元B社は、派遣労働者Rを派遣先X社のY課に派遣した時点で同法第30条第1項により雇用安定措置を講じる努力義務が課され、派遣元B社からの派遣による派遣先X社のY課での継続就業が2年見込みとなった時点で、就業を開始してから3年見込みとなるため、同法第30条第2項により雇用安定措置を講じる義務が課されることとなる。

キャリアアップ措置関係

Q4: 労働者派遣法第30条の2に基づき、派遣元事業主の業務命令により段階的かつ体系的な教育訓練を行う場合、派遣労働者に支払われる賃金が、派遣先での就業中の賃金よりも、下回っても構わないか。

A4: この教育訓練は派遣元事業主の義務として雇用関係の下で行うものであるため、労働基準法上の労働時間として実施する必要がある。
 また、その場合の賃金の額は、原則として通常の労働の場合と同額とすべきである(例外としては、複数の派遣先・派遣業務に就いていた場合にその平均額を用いること、業務に関する特殊な手当は不支給とすることを想定。)

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Q5: キャリアアップ措置について、労働者派遣事業関係業務取扱要領において、「少なくとも最初の3年間は毎年1回以上の機会の提供が必要」とあり、この「最初の3年間」は雇用開始時点から3年間である旨の解釈が示されたが、4年目以降の取扱如何。【関連:Q&A[第1集]Q9】

A5: 3年間を過ぎたあとの教育訓練の提供時期については、派遣元事業主の裁量に委ねられているが、4年目以降の派遣労働者についても、段階的かつ体系的な教育訓練を行う義務が派遣元事業主に課せられていることには変わりがないため、全く教育訓練を行わない場合に義務を履行したとはいえず、4年目以降の派遣労働者を含めた教育訓練計画を立てた上で、計画的な教育訓練を行うことが必要である。

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Q6: 交通費を定期で支給されている派遣労働者について、キャリアアップ措置のための教育訓練の受講場所が定期区間でなくとも、派遣先との間の交通費より高くない場合は支給しなくてよいか。

A6: 派遣労働者が教育訓練を受講するためにかかる交通費については、派遣先との交通費より高くなる場合は派遣元事業主において負担すべきものである。
「派遣先との交通費より高くなる場合」とは、「派遣先までの(平均)交通費」のうち、派遣元事業主から支給される交通費を除いた、派遣労働者が実際に負担することとなっている金額を基準に考えるべきである。
そのため、派遣先との間の交通費を定期券で支給している場合、教育訓練の受講場所が定期区間でなければ、派遣労働者の負担が重くなるため、支給が必要と考えられる。
  この場合、教育訓練の実施場所が派遣先の延長にあり、かつ、派遣元事業主が通常の派遣先に対する通勤手当として定期券代を負担しているようなケースであれば、派遣先から教育訓練実施場所への交通費(いわゆる差額分)のみを負担するといった扱いとすることも可能である。

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Q7: 改正法施行前に同一の派遣元事業主で実施した教育訓練についても改正法施行後に係る教育訓練の実績として扱うことはできるか。

A7: 改正法施行前に教育訓練計画を立てた上で、有給・無償で、段階的かつ体系的な教育訓練を行っていたと証明でき、かつ、改正前の事業報告において報告していた場合であれば、改正法施行後の教育訓練の実施時間数に算入して差し支えない。

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Q8: 労働者派遣事業関係業務取扱要領において「 訓練内容に係る能力を十分に有していることが明確な者」については、訓練の対象者ではあるものの、受講済として扱って構わないとしているが、この受講済という扱いは、訓練内容に係る能力を十分に有しているため受講不要と判断した教育訓練について、当該教育訓練の時間を受講済実績として実施時間に算入して扱ってよいということか。
 また、「訓練内容に係る能力を十分に有していることが明確な者」については、現在の派遣元事業主以外の者が実施した教育訓練を受けていた場合も当てはまるものと考えるが、現在の派遣元事業主が行った教育訓練の実績に含めてよいか。

A8: 派遣元事業主が用意した教育訓練を受講する必要がないというだけであり、受講していない教育訓練について、当該訓練時間分を実績として実施時間に算入することはできない。
 労働者派遣事業報告(様式第11号第5面)を記載する際には、「延べ実施時間」に算入することはできないが、受講済として扱うこととする教育訓練について、対象となる派遣労働者数にもカウントしなくてよいこととする。
 また、現在の派遣元事業主以外の者が実施した教育訓練を受けていた場合も同様に 教育訓練の実施時間数には算入できないが、事業報告上の扱いは上記と同様に、対象となる派遣労働者数にもカウントしなくてよいこととする。

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Q9: 「訓練内容に係る能力を十分に有していることが明確な者」については、派遣元事業主の判断のみでよいのか、それとも派遣労働者に対しても確認をする必要があるのか。

A9: 派遣元事業主が実施を検討している教育訓練内容について、派遣労働者本人の意向を確認した上で、能力を十分に有しているかどうかを判断すること。

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Q10: 派遣元事業主が「キャリア形成支援制度に関する計画書」を作成し、それに則って教育訓練を実施しようとしたが、派遣労働者が教育訓練を受けなかった場合、派遣元事業主は労働者派遣法の義務を果たしたといえないのか。

A10: 労働者派遣法では、計画的な教育訓練の実施は派遣元事業主の義務であり、派遣労働者の受講の義務まで課しているものではないため、派遣元事業主が適切な方法で教育訓練の機会を提供しているにも関わらず、教育訓練の内容、実施時期、派遣労働者の雇用継続期間・能力、受講意思などにより教育訓練を受講しなかったことをもって、労働者派遣法違反があったとはならない。
 一方で、派遣元事業主が教育訓練の受講を指示せず、派遣労働者の自由に任せていた場合には、労働者派遣法上の義務を果たしたとは評価しない。
 なお、派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者が教育訓練計画に基づく教育訓練を受けられるよう配慮しなければならず、特に教育訓練計画の策定に当たっては、複数の受講機会を設け、または開催日時や時間に配慮する等により、可能な限り派遣労働者が受講しやすいものとすることが望ましい。

紛争防止措置関係

Q11: 「派遣先が、派遣契約期間中または契約終了後に、派遣労働者を直接雇用することとなった場合に、派遣先から派遣元事業主に一定の金額を支払う」旨を規定し、労働者派遣法施行規則第22条第4号の紛争防止措置として派遣契約に定めることに問題はないか。

A11: 派遣先が派遣労働者に対して直接労働契約の申込みを行った場合に派遣元事業主と派遣先との間で設問のような金銭を受け取ることは労働者派遣法第33条第2項や、労働基準法第6条に抵触する可能性があり、問題である。
なお、派遣元事業主が、有料職業紹介事業の許可を有していれば、職業紹介手数料として徴収することは可能である。

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弊社コメント:Q4に関してこれまでの一部各労働局の説明と異なっている場合がありますのでご注意下さい。

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