派遣料金の上昇広がる 事務やIT系、待遇改善に弾み

2016/11/14
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派遣料金の上昇広がる 事務やIT系、待遇改善に弾み

日経新聞

 派遣会社が顧客企業から受け取る派遣料金の上昇が勢いを増している。秋の交渉では人手不足を背景に、派遣会社の大幅引き上げ要求を受け入れる顧客が目立った。人材難が深刻なIT(情報技術)系では、最大で1割近い上昇となった契約もある。上昇分の約7割が時給に上乗せされるとみられ、派遣社員の待遇改善に弾みがつきそうだ。
 派遣会社と顧客企業は3カ月や半年といった更新時期ごとに、派遣料金の交渉を行う。秋は春に次いで料金交渉が多い時期にあたる。

 上げ幅が特に大きいのがIT系の派遣料金だ。スタッフサービスではシステムエンジニア(SE)やプログラマーの更新案件のうち、20%が引き上げで決着した。料金の上昇幅は1時間当たり100~300円(3~8%)で、前年の100~200円を上回る。
 あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及で、金融や通信、エネルギーといった幅広い業界でIT系人材の需要が高まっている。IT系の派遣はスキルが明文化できるため「事務職と比べて交渉が進みやすい」(スタッフサービス)のも奏功した。

 事務職でも引き上げ決着が目立つ。人手不足で派遣の増員要請が難しくなっており、顧客企業は既存の人材をつなぎとめざるを得ない。首都圏の事務職派遣料金は1時間2200~2400円程度。派遣会社向けの求人広告サイトを運営するエン・ジャパンは「最低額に基準を設けて積極的に値上げ交渉する派遣会社が多かった」とみる。

 事務職派遣が中心のリクルートスタッフィングは、交渉対象の契約案件のうち5%が引き上げで決まった。例年は1~3%という。上昇幅は1時間当たり50~100円の案件が多い。

 派遣料金の上昇は幅広い業種に及ぶ。テンプスタッフでは引き上げ決着した契約の上げ幅が平均80円と、秋としては近年で最高水準だった。研究開発職の上昇幅が大きいが「伸び悩んでいた旅行業界の派遣料金も訪日客の増加で上昇した」(同社)という。

 派遣会社は顧客企業から受け取った派遣料金を元手に、派遣社員に賃金を払う。エン・ジャパンの調べによると、派遣会社が人材を募集する際の平均時給(関東・東海・関西)は9月の全職種平均で1571円。前年同月に比べ1.4%高く、過去最高を記録した。
 昨年9月施行の改正派遣法で、有期雇用の派遣社員が同じ職場で働ける期間は3年間に統一された。これを機に派遣社員の無期雇用に踏み切る派遣会社が増えており、それに伴う人件費負担も派遣料金の押し上げ要因となりそうだ。

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