正規・非正規の基本給、格差縮小促す 働き方改革 職務や能力を厳格評価

2016/11/29
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正規・非正規の基本給、格差縮小促す 働き方改革 職務や能力を厳格評価

2016/11/29付
日本経済新聞 朝刊

 政府は非正規社員の待遇を改善するため、基本給について仕事内容が同じなら正社員との格差を縮めるよう評価の基準を設ける。基本給の差を認める基準は職務能力や職務内容、勤続年数、配置転換の有無などに厳格化する。働き方改革実現会議(議長・安倍晋三首相)で議論し、年内にまとめる「同一労働同一賃金」のガイドラインで示す。早ければ来年の通常国会で関連法の改正を目指す。

 現在、企業は正社員には企業ごとの給与規定によって賃金を定め、年齢や勤続年数を反映した基本給を払っている。ただ、将来的な働き方が見通せない非正規では仕事の成果が給与に反映されにくい。これを見直し、原則として同じ企業内では雇用形態での不合理な賃金差を認めないこととする。働き方を適切に評価することで全体の生産性向上につなげる。

 新たに策定するガイドラインでは、どのような賃金差が合理的であるか、または不合理であるかを事例で示す方針。例えば、正社員と非正規の職務に違いがない場合は賃金の差を認めないが、正社員がキャリア形成の一環で実習を積む場合は非正規と同様の仕事内容でも賃金差を容認する。

 ガイドラインには賃金差の根拠などについての企業側の説明責任を盛り込むことを検討している。企業側には慎重論もあり、調整が続いている。

 交通費などの諸手当、賞与、福利厚生についても正社員と非正規に不合理な差をつけないよう企業側に促す。一方で、非正規の処遇を改善することで正社員の賃金が下がらないよう企業に労働分配率を引き上げることを求める。

 政府はガイドラインの拘束力を担保するため、関係する労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法の3法の改正案を早ければ2017年の通常国会に提出する。6月に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」では、19年度からガイドラインを運用すると工程表に定めている。

 現在も労働契約法など関連3法では正規と非正規について「不合理な相違があってはならない」などと明記しているが、どのような差があれば、待遇の違いが認められるかは具体的に触れられていなかった。

 日本の多くの企業は人件費抑制などを狙い、非正規の比率を高めており、国内の労働市場で非正規の割合は約4割にのぼる。欧州では同等の仕事をしていれば非正規でも正社員の8割程度の賃金を得ている。日本では約6割にとどまるため、政府は欧州並みに近づけたい考えだ。非正規は昇給がほとんどなく、賃金の差は勤続年数が長いほど大きくなる。

 最近では働き方の多様化、人手不足を背景に、小売業でパート・アルバイトが店長を務めるなど、非正規でも正社員並みの仕事をするケースが増えている。

 同一労働同一賃金の考え方を採り入れた人事制度を導入し、非正規の働きぶりをより評価して企業全体の生産性向上を目指す動きも出ている。りそな銀行は08年、業務の難易度などで分かれていた「職務等級」を正社員と非正規で共通にして、等級が同じなら時間当たりの基本給を同じにしている。

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