派遣先で違法な時間外労働をさせた派遣元を書類送検 山口労基署

2017/01/23
派遣先で違法な時間外労働をさせた派遣元を書類送検 山口労基署

2017.01.23 労働新聞

山口労働基準監督署は、派遣先で違法な時間外労働をさせたとして、労働者派遣業を行うARY㈱(山口県山口市)と同社代表取締役を労働基準法第32条(労働時間)や労働者派遣法第44条(労働基準法の適用に関する特例)違反などの疑いで山口地検に書類送検した。
 同社は、常時使用する同社労働者と、1カ月の時間外労働の限度時間を50時間までとする36協定を締結していた。一方で、派遣先の道路貨物運送会社との間で、1カ月140時間まで時間外労働を可能とする労働者派遣契約を交わしていた。
 平成27年3~7月、ARYは同社労働者を道路貨物運送会社に派遣し、トラックの運転者としてコンビニエンスストアの商品の輸送などをさせていた。その際の時間外労働は1カ月当たり76時11分~95時間4分に及び、ARYと同社労働者の間で定めた36協定の限度時間を超えていた。
 労働者派遣法では、派遣先の使用者が労働者派遣契約に基づいて派遣労働者を働かせて労基法第32条に違反した場合、派遣元使用者は、労働者を派遣してはならないとしている。派遣し続けた際は、派遣元の使用者が違反したとみなす。このため、同労基署は、ARYを書類送検した。
 さらに、ARYは派遣した労働者を常時使用していたにもかかわらず、健康診断を行っていなかったため、労働安全衛生法第66条(健康診断)にも違反していた。
 同労働者は長時間労働を原因とする脳疾患を発症、現在、療養補償給付と休業補償給付支給が決定している。
【平成28年12月7日送検】

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※送検後 仮に略式命令となり50万以下の罰金となっても、派遣事業許可の欠格要件に該当し許可が取り消される可能性があります。

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