中小派遣会社にM&Aの波 社数、2年で8%減

2017/10/31
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中小派遣会社にM&Aの波 社数、2年で8%減

日経新聞

 中小の人材派遣会社にM&A(合併・買収)の波が押し寄せている。事業者数は改正派遣法が施行された2015年に比べて8%減った。営業が許可制に一本化された上、人手不足で人材獲得が難しくなっている。

大手への集約が進むと顧客企業は求める人材を得やすくなる半面、交渉で派遣会社側の力が強くなり、一段の料金上昇につながる可能性がある。

 日本人材派遣協会(東京・港)によると、7月時点の派遣会社数は7万8169社。15年7月に比べて7232社(8%)少ない。派遣会社の数は製造派遣が解禁された04年以降、大きく伸びてきた。08年に8万社を突破し、リーマン・ショック後も増加基調を保っていたが、16年以降は落ち込みが激しい。

 改正派遣法は届け出も認めていた派遣会社の営業を許可制に限定し、資産規模に一定の基準を設けた。有給の教育訓練も併せて義務づけた。届け出制で営業していた派遣会社向けの経過措置は18年9月に終わる。

 淘汰が進む一方で、事業の拡大をにらんだM&Aが盛んになっている。仲介大手の日本M&Aセンターには先行きに不安を抱えた派遣会社の相談が相次ぐ。

事業法人第三部の栗原弘行部長は「派遣会社は人手不足の影響をもろに受けている」と語る。
 技術者や製造工の派遣を手がけるアウトソーシングはM&A専門の子会社を4月に設立した。これまでセミナーなどを開いてM&Aに応じる中小事業者を募ってきた。「一緒になることで採用網や営業拠点といった経営インフラを共有できる」(茂手木雅樹専務)

 人材派遣大手のUTグループは昨年、5年で150億円のM&A投資枠を設定した。案件次第では増額する。様々な業種や職種に強みを持つ派遣会社を獲得、社員のキャリア形成につなげる。
 ここ2~3年は好業績企業の売却が目立ってきた。日本M&Aセンターの栗原氏は「人手不足の抜本的な解決は難しいと、経営者が将来に危機感を抱いている。技術者や製造工、販売員の派遣会社を中心に、今後も再編が続きそうだ」とみる。

 派遣会社は人手不足で即戦力を得にくくなっている。求人サイト運営のエン・ジャパンの調べでは、9月の派遣社員の平均時給は前年同月より4%低い1509円。未経験者の採用増が全体の水準を押し下げた。未経験者を一人前に育てるには教育体制を整える必要があり、中小の派遣会社は後れをとりやすい。

 人手不足は労働市場のあり方を変えつつある。かつて顧客企業は特定の派遣会社と長年の関係に基づいて人材を送り込んでもらっていた。近年は必要な人材を求め、より柔軟に派遣会社を選ぶようになっている。顧客企業の要望に応えられない派遣会社の経営は厳しさを増している。

 帝国データバンクがまとめた17年上半期の派遣会社の倒産数(負債額1千万円以上)は2年連続の増加だった。全体の7割を負債5千万円未満の企業が占めた。「18年はさらに淘汰が進む可能性がある」(東京支社情報部の箕輪陽介氏)

 M&Aによる派遣会社の集約が進むと採用や教育の体制が充実し、1社で様々なスキルをもつ社員を派遣できるようになる。顧客企業も必要な人材を獲得しやすくなる。半面、大手派遣会社は顧客企業との交渉力が一段と高まる。派遣先企業から受け取る料金は、4年連続で本格的な引き上げが実現した。

 派遣社員を受け入れる顧客企業にとってはコスト増につながる。都市部を中心に店を構えるアパレル大手の人材担当者は「人材派遣の単価は年々上昇している」と危機感を強める。料金の上昇が続けば派遣社員を採用するメリットは薄れる。正社員化を進める企業が増える可能性もありそうだ。

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人材ビジネス専門コンサルティング 株式会社ソリューションアンドパートナーズ

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