週3で4時帰り!「パート派遣」激増の裏事情

2015/05/07
週3で4時帰り!「パート派遣」激増の裏事情
子育て主婦を派遣市場に呼び込め


東洋経済

堀越 千代 :東洋経済 編集局記者

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経験豊富で仕事がデキる。3カ月契約で企業を渡り歩く”スーパー派遣社員”の主人公が、行く先々で活躍をするテレビドラマ『ハケンの品格』が放映され、話題に上ったのは2007年のこと。当時、主人公は30代前半だった。それから8年――。
現在、派遣社員(一般労働者派遣)の平均年齢は37.9歳。ほぼ毎年1歳ずつ上がっている。労働者数も2008年をピークに減少。派遣社員に今後の希望する働き方を尋ねたアンケートでも、半数以上が正社員、パート・契約社員と回答しており、派遣社員と答えた人は2割にも満たなかった(日本人材派遣協会が2013年に実施したウェブアンケート)。

派遣社員という働き方を選ぶ人が減り、新しい人材が入ってこない。このままでは派遣業界はジリ貧の一途をたどることになる。

「パートタイム派遣」で主婦を呼び込め

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そんな中、人材派遣業界が次の一手として打ち出してきているのが「パートタイム派遣」だ。フルタイム派遣が週5日・1日8時間勤務が一般的なのに対し、パートタイム派遣は、週2~3日や1日4~5時間などの勤務が多い。”ゆるやかな働き方”で眠れる労働力である子育て中の主婦を呼び込もうというわけだ。
パートタイム派遣とは、フルタイム派遣1人分の業務を2人のワークシェアリングで行ったり、企業の業務量が多いときだけのパートタイム勤務だったりする。たとえば、9~13時勤務のスタッフと13~17時勤務のスタッフでシェアする、週2日勤務のスタッフと週3日勤務のスタッフで1週間のシフトを組む、1人のスタッフが週2日勤務の閑散週(月)、週4日勤務の繁忙週(月)を組み合わせる、月末月初の繁忙期のみ勤務する、などさまざまなバリエーションがある。
これまでも、派遣業界ではパートタイム派遣のニーズは認識されていた。しかし、パートタイム派遣には、ある"欠点"があり、これまであまり普及してこなかった。

その欠点とは、フルタイム派遣に比べて、シフトの組み合わせなどでマッチングに手間がかかるという点だ。手間がかかるからといって派遣先から受け取る金額を引き上げることができるわけでもない。そのため、なかなか普及しなかった。
ところが、フルタイム派遣の人材が思い通りには集まらないことから、状況は変わってきた。

ある派遣会社の営業担当はこう話す。「多くの企業は週3日勤務という人材を使ったことがないので、なかなか発想が至らない。でも、繁忙期の業務量を詳細に確認してそこに0.7人分という感覚で時短スタッフの配置を提案すると、『なるほど、この手があったのか』と納得する企業は多い。日々、営業活動というよりも啓蒙活動をしています」。
パートタイム派遣にしなければもはや人材の採用ができない状況にあるが経理分野。企業による経理業務のアウトソーシング化が進み、派遣経理の需要は増える一途。経験者の採用は困難を極めているという。経理事務の派遣時給は2014年12月時点で1558円と前年から2.7%も上がっているほどだ。
経理人材に特化したある派遣会社の担当者はこう話す。「企業からの要望は当然のようにフルタイムで残業可能な人材だが、もはやそれではまったく人が集まらない。パートタイム2人への置き換えを提案し、あえて主婦層を狙って『週3日・1日5~6時間勤務』で募集するようにしている」。

フルタイム派遣の募集コストが高騰

業界にとってのかつての"欠点"も、もはやそうではなくなってきた。エン・ジャパン派遣会社支援事業部の深井幹雄氏は「フルタイム派遣の募集コストはかつての3倍以上にも上がっており、結果的にパートタイム派遣のほうが高い粗利を得られるようになってきた」と説明する。
同社が運営する派遣求人サイト「エン派遣のお仕事情報」に掲載されている週3日勤務の案件は、1年前と比べて61%増えており、1日5時間以内の案件も46%増えている。「求職者に都合のいい案件を作れる会社でなければもう生き残っていけない」(深井氏)。

スマホに最適化された画面から、勤務地、週2~4日以内OK、終業が16時より前などの条件で仕事を検索できる
主婦を呼び込む場合、「週3日、10~16時勤務」に加えて、自宅から乗り換えなしで40分以内で通えること、大きな負荷なくこなせる業務内容であることも必須条件だという。人気は圧倒的に事務職だ。また、家庭や学校の行事などで休みを調整できることや、昼食や休憩のためのスペースがあること、化粧室がきれいといった定性的な条件も重要になってくる。
エン・ジャパンは3月に、短時間勤務や週3~4日勤務などの仕事を集めた求人サイト「女の求人マート」を開設。派遣による事務職や販売職など家事や育児と両立しやすい求人が常時10万件掲載されている。家事の合間などに求人検索ができるようスマホからの閲覧に最適化されており、ボタン一つで「現在地から近いシゴト」を検索する機能もついている。
派遣社員は、かつてプロとして働く女性の生き方がドラマに描かれた時代から、主婦の再就職先としてよりフィットした働き方に変わりつつある。人手不足を背景に、あの手この手で主婦を労働市場に呼び込もうとする動きが活発化している。

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